今日は、母校の入学試験の日。17年前の今日も、こうして早起きして会場に向かう準備をしていた。
私は当時、大学受験に二度失敗。どうしても大学に入り直したくて一度入った女子大を休学し、前年の9月より夜型から朝型にシフト。早朝勉強を始めた。
17年前の今日は本命入試。後がなかった。
はっきりいって、めちゃくちゃ緊張していた。早起きになってメリハリをつけた勉強をするようになってから、徐々に模試の成績は上がってきてはいたが、もちろん受かる保証なんてなんにもない。
今は本番に強いと自分では思っているが、当時はめちゃくちゃ本番に弱かった。
前年も、試験当日、あまりの緊張に問題文の意味がまったく分からなくなり、あてずっぽうにしかマークシートを塗ることができずに落ちたのだ。
そんな朝、横浜で一人暮らしをしていた私にかかってきた、父からの電話。
「きらぐにいげ~」(福島弁で、気楽に行け~)
なんか、ふっと力が抜けて、笑えた。
この電話がきっかけだったのだろうか。去年のブルブル震えていた自分が別人だったかのように、不思議と気持ちが落ち着いていた。
何かが乗り移ったかのように、答えをするする解いている自分がいた。
これだけ頑張ったんだから、もう何があっても悔いはない、と思えるくらいすっきりと気持ちいい試験だった。
実は試験直後、予備校で答え合わせをしたら、合格点からはほど遠い結果だった。
あーあ、こりゃ落ちたな、と思ったけど、やるだけのことはやった、と思ったから不思議と落ち込まなかった。
間違いなく落ちたと思ったから、合格発表には行かず、同じ合格発表日だった滑り止めの大学に見に行った。
滑り止めの大学には、私の番号はなかった。
しょんぼり歩いて家路に。家に届いていた本命の大学の郵便に目を疑った。
私の番号が、あった。
マンガみたいに、ほっぺをつねった。次の日夢かもしれないと思って、もう一回朝見直したけど、あった。
正直、まぐれ合格だと思う。だって、滑り止めで受けた大学3つは、全部落ちて、本命にだけ受かったのだから。
間違いなく、足切りに引っかかる点数だったのだから。
でもとにかく、受かった。
奇跡って本当にあるんだなー、と思った。
これが私の、早起き成功体験の始まりだ。
がんばれ受験生!
最後まであきらめないと、たまに神様は微笑んでくれるんだ。
あなたの頑張りは、ちゃんと見てくれているんだよ。